ハイパーインフレーション　最終話【ネタバレあり・感想】

堂々完結！！とてもやさしい最終回で本当に良かった！！いきましょう！

ハル姉との再会

　ガブール人の独立国家を設立させたルークはダウーと伴に我が家へ帰還します。このダウー、怪獣みたいだったのに回を重ねる毎にどんどんかわいくなっていきました。はじめは言葉も話せず服も着ていないくらい！

©️住吉九　出典_ハイパーインフレーション/少年ジャンプ+

　そんなダウーもルーク達と関わり、言葉を理解してどんどん人間になっていったんですね。

　そして、ダウーに背中を押されてルークはハル姉に会う決心をします。
　同時に、ルークはダウーに気持ちを伝えました。

©️住吉九　出典_ハイパーインフレーション/少年ジャンプ+

　ためにためて絞り出した言葉というより、ふと伝えたような自然さがあります。ルークにとって一緒に過ごしてきたダウーが大切で好きなことはもう普通のことで、それをただ言っただけのような、そんな表情でした。
　なんか良かったなこれ。とてもよかった。
　ダウーはずっとルークのことが好きで、それこそ言葉もよくわからない頃からそうだったので大きな驚きと喜びがあったのでしょう。

　そしてとうとうルークはハル姉と再会します。そもそもこの漫画は奴隷として売り払われたハル姉を助けるところから始まったことを思い出しました。(売り払ったのはグレシャムという笑)

©️住吉九　出典_ハイパーインフレーション/少年ジャンプ+

　ビビってたルークですが、ハル姉の思わぬ反応にまたビックリしてましたね！
　一方、自分には家族がいないダウーは家族がうらやましくて悲しんでいます。幼い頃から一人森で育ってきた彼女にはないものでした。

©️住吉九　出典_ハイパーインフレーション/少年ジャンプ+

　でもルークとハル姉がダウーをほっぽいておくはずがありません！すぐに呼んでくれました！ダウーは超人らしく二人が身構える身のこなしで飛び付いてました。良かった！

それぞれの今後

　ここから主要人物の今後が描かれます。
　紙幣職人達や贋札殺し、ビオラたちは、それぞれの情熱を引き続き注ぎ続けていくのでしょう。

　ルーク最大のライバル「レジャット」は自身の行動原理である「世界を守る」ことに命を懸けていきます。そして、クルツに指摘された我や心の歪みを見事律していました。クルツも一安心といった表情。さすがレジャット、優秀だ！！

©️住吉九　出典_ハイパーインフレーション/少年ジャンプ+

　そしてルークの良き理解者であり常識人「フラペコ」は「グレシャム」から独立することに。この漫画の良心が。。。そこへ引き止めにグレシャムが乱入！！右腕としてこれからも金を稼ぐことを望みます。しかしフラペコは尊敬するグレシャムのようになるためには、いつまでも右腕のままではダメだと理解しています。決意は固かった。
　そんなフラペコに対し、グレシャムは最高の賛辞を贈ります。

©️住吉九　出典_ハイパーインフレーション/少年ジャンプ+

　ハル姉を売り飛ばし、様々な場面でルークを裏切ってきてなおグレシャムが憎めないキャラで居続けられたのは、こうした素直さと前向きさ、そして全てを金儲けに捧げる情熱ですね。
　この漫画で一番刺さることを言ってくるなーこの男は。最後にフラペコに裏切られるところも皮肉が効いていて面白い　笑！！

ルークとダウー

　場面変わってハル姉とダウー。ハル姉は持ち前の洞察力で聞いてもいないことをガンガン当てていきます。ダウーは完全にたじたじ笑。
　そして「ガブール人救世主の力と生殖能力」についてハル姉の口から衝撃の事実が語られます。

　それは生殖能力を取り戻す方法。力を完全にセーブすれば、数年で生殖能力は取り戻せるとのことでした。それはルークにとって嬉しいことであると同時にダウーにも素晴らしいことでした。
　ダウーは前述の通り、家族に対する強い憧れがあります。その夢は大好きなルークに生殖能力がないために諦めざるを得ないものでした。それが解決するかもしれないのです。急いでルークのもとへ駆けていきました。

©️住吉九　出典_ハイパーインフレーション/少年ジャンプ+

　ハル姉はガブール神に語りかけます。
「この世界にもっと命を」と願ったのではないか。
　ダウーを見ていて思ったのですが、天涯孤独の寂しさは途方もないもので、この世界で最初に誕生した命(ガブール神)も同様だったのだろうと。この広い世界にたった一つだけの命。そこから生まれた願いがハル姉の語った言葉の通りで。

　願いは広がりこの世界にはたくさんの命があふれています。そしてこの漫画の最後のコマは笑顔のルークとダウーです。願いは叶い続けていくのでしょう。

©️住吉九　出典_ハイパーインフレーション/少年ジャンプ+

　こうして2020年11月から始まった物語は堂々完結しました！！知略、バトル、ギャグ、シリアスと自由奔放にそれでいて練りに練った展開がとても魅力的な漫画でした！人にススメづらい点がタマにキズですが笑。
　こんな物語を描ける作者さんなので次回作も相当期待してしまいますねー！！まずは連載を終えてしっかりリフレッシュ頂き、また面白い漫画を届けてくれることを願います！

　次回作が今から楽しみです！！