船を編む 作_三浦しをん 光文社 2011年初版
2012年に本屋大賞を受賞した話題作。
その後、映画・アニメ・漫画化されています。
今回は原作である小説の紹介記事を書いていきます!
まずはあらすじをどうぞ!
出版社の営業部員・馬締光也は、言葉への鋭いセンスを買われ、辞書編集部に引き抜かれた。
新しい辞書『大渡海』の完成に向け、彼と編集部の面々の長い長い旅が始まる。定年間近のベテラン編集者。日本語研究に人生を捧げる老学者。辞書作りに情熱を持ち始める同僚たち。そして馬締がついに出会った運命の女性。
不器用な人々の思いが胸を打つ本屋大賞受賞作!
出典 舟を編む/三浦しをん/光文社 BOOKデータベース
ジャンルはお仕事小説になります。その中でも本作ほど優しさと情熱に満ち溢れた小説はそうそう見つからないと思います!
主人公の馬締(まじめ)を含む辞書作りに携わる面々は文字通り「人生を懸けて」取り組んでいます。
辞書作りは作成スパンが非常に長く、10年越えることもざら。なにせ無数の言葉の全ての意味、成り立ちを全て把握して書いているから。辞書作りを行う人々は、本当に一言一句把握しているのだから、とんでもない世界です。
それを本作では半沢直樹のごとく鬼気迫るようには描きません。
とても優しく、コミカルです。
馬締は本のことばかり考えて生きてきたため、まともに人との付き合いはありませんでした。
それでも下宿の大家さんは食事など世話を焼いてくれたり、下宿に居着いたネコもかわいらしく構ってくれます!
とてもほっこりした気持ちになれること請け合いの小説でしたが、ひとつ注意すべき点は「辞書が手元に欲しくなります」!!
私の家にはあいにく辞書がなく、家中を探し回るはめになりました。
学生時代、何の気なしに引いていた辞書にこれほどまでの情熱と時間がかかっていたとは。。。
辞書が読みたいなぁ。
ぜひご一読のほど!