• 漫画、小説などの紹介&感想がメイン。オリジナル漫画も掲載しています。

    ボトルネック 作_米澤穂信 新潮社 2006年初版

    今日はこちらの小説を紹介していきます。受け手により考え方が分かれるのではないか、考察しがいのある小説でした!

    あらすじは下記になります。

    亡くなった恋人を追悼するため東尋坊を訪れていたぼくは、何かに誘われるように断崖から墜落した……はずだった。

    ところが気がつくと見慣れた金沢の街にいる。不可解な思いで自宅へ戻ったぼくを迎えたのは、見知らぬ「姉」。もしやここでは、ぼくは「生まれなかった」人間なのか。

    世界のすべてと折り合えず、自分に対して臆病。そんな「若さ」の影を描き切る、青春ミステリの金字塔。

    出典 BOOKデータベース

    この小説の面白いところは、あらすじにある「見知らぬ姉」と「ここでは僕は生まれなかった」部分にあります。

    世界の変化点は「見知らぬ姉」×「自分」のみ。人ひとり違うだけで何が起きるのか。

    そこにぶっ飛んだSFはなく、シリアルキラーがいる世界でもない。だからこそ、非常にリアルな質感をもって小説の世界に入り込んでゆける。

    あのときああしていれば、こうしていれば、 こう思ったことがない人はいないのではないのでしょうか?ミステリーの要素もとても面白いのですが、本書は「どう生きるか」を考えさせられます。そこが一番響いたなぁ。

    面白かったし、「良い」と思えた小説でした!

    [商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

    ボトルネック (新潮文庫 新潮文庫) [ 米澤 穂信 ]
    価格:649円(税込、送料無料) (2022/10/29時点)



    コメントを残す

    メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

    CAPTCHA